こんにちは。品川で書道教室をしている桂泉です。本日は書道でお馴染みの昇段検定についてお話ししたいと思います。
業界ではあまりに当たり前的な事でも、一般の人にとって当たり前ではない。これは、どの業界でもある事ですよね。それをわかって頂けるように噛み砕いてご説明していくのも務めと思い、今回少しお話ししてみようと思いました。
書の学びは「景色が変わらぬ広大な平野を歩くが如く」などといわれています。
書道は、逆上がり、二重跳び、掛け算の九九のように習得がハッキリ自覚出来るものとは異なります。何処まで歩いてきたのか、目標に近づけているのかもわからず、歩く意欲も見失いがちになります💦
小さな目標やアクセントがないと歩みも退屈になり、飽きてしまい、すぐ辞めてしまう。結局、上達に繋がりにくい側面があります。
検定を受けることは、子供にとっては毎月昇段するのが楽しみになるし、大人にとっても課題に沿って幅広く学ぶ機会を得られるので、上達や継続にとても有効な手段だと言えます。
審査してもらう作品を書こうとすれば、より緊張感ある取り組みも出来ます。
月刊誌には毎月の課題やその解説、書道情報、受賞者の作品や講評などが掲載されています。
その課題に沿って毎月提出し本部審査を経て昇段していきます。審査を受けるには月刊誌を買っていただく必要があります。
なぜなら月刊誌に検定券がついており、月刊誌代=審査料 だからです。
日本全国に数百という数の書道団体があり、それぞれの団体が月刊誌を発行しています。対象は大人、子供の両方があります。
大人と子供では段級の意味合いも違いますし、各団体により書風やレベルも様々です。これを取り入れるか否かも各々の先生方のお考え次第です。
私の教室では学童部にのみ「文化書道学会」月刊誌を取り入れております。
文化書道の学童版では検定は「実力試験」ではなく子供達の取り組みを評価し継続を励まし上達に繋げる為の物と示しています。
「継続を励まし上達につなげる」
これこそが月刊誌の最大の使命とも言えるし、利用者側にとってはモチベーション維持ツールだと思っています。
子供の場合、実力試験でないとはいえ長く継続し級段が上の人は結果的に上達していますし、時には飛び級したり入賞したり嬉しいこともあります。
私も書歴40年以上ですが、こういった月刊誌類や展覧会などの目先の課題、小さな目標をクリアする事の連続でここまで来ました。
いくら好きな事であれ、人間は弱いですし怠ける生き物。長年やる気に満ち溢れた状態をキープするなんて実際は難しいと、私も経験上知っております。
心理面を考慮したこのようなシステムの力を借りることで、上達に繋げたいと私は考えております。
※あくまで初学者や師範をとりたいと言う方、子供の学びの一つの方法としてお話しさせていただきました。また、月刊誌には書道団体の書風を普及する目的、役割もあることは言うまでもありません。
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